白喪服とはどのような着物ですか?

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現代では喪服と言えば黒ですが、黒い喪服が定着したのは明治時代に入ってからで、政府が欧米を手本とした事がはじめでした。

西洋の喪服は15世紀ごろから黒が定番であり、西洋諸国に追い付こうという意識から黒を着るようになったようですが、明治以前は日本でも白い喪服が一般的だったと言われています。

貴族の世界では、中世に一度白から黒へ変わった時代がありましたが、庶民の間では織られたままの白もしくは生成色の布地の喪服を長く着用していたようです。

化学染料が発達する前は黒の布地は高価であったため、庶民にはおいそれと手に入るものではなかったのでしょう。

白い薔薇今でも、歌舞伎界の葬儀の時や、富山県のある地方などで白い喪服着る習俗が残っているそうですが、ではなぜ、日本の喪服は「白」だったのでしょうか?

そもそも日本人は、死んでしまったらそれで終わりではなく、再びこの世界に転生するという死生観を持っていました。こちらからあちらへ、新しい世界への道行の衣装に、古来より神聖な色とされた「白」を選んだようです。

この世に生れてくる際の産着と死に装束は、あの世とこの世を行き来するという意味では同じなので、共に白い着物が用いられます。

また、ちょっと意外ですが、花嫁の白無垢も同じ意味が込められているそうです。

綿帽子生家で暮らしていた花嫁は一端死んで、嫁ぎ先の家である新しい世界への旅立ちをするという意味でやはり白い着物を身につけるのです。

大正時代の葬儀の写真で、女性が白喪服に頭には花嫁衣装の綿帽子のような被り物をしている写真が残っていますが、本来婚礼と葬儀の装束は同じ意味が込められていたので、似た装束になったのかもしれませんね。

昔は花嫁衣裳の白無垢を仕立て直して白喪服、最後には自分の死に装束に使い回したという話も残っていますが、なんだか合理的でよい方法だなと感じました。

参考:徳井淑子「図解 ヨーロッパ服飾史」/ 「冠婚葬祭のなぜ?」

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